卒業試験∮

 

■ベートーベン像■

 

今日は、母校のピアノの卒業試験を聴きに行きました。

ピアノ科は12月の初めから今週いっぱい位まで、他の専攻は1月に学校の大ホール、ベートーベンホールで演奏します。

私達の学校では卒業論文ではなく、卒業試験は実技試験なのですが、曲は自由曲なので4年間の締めくくりにふさわしく、更に自分の憧れの曲や好きな曲など選曲します。

 

私はセザール・フランク作曲の 《プレリュード、コラールとフーガ》を演奏しました。

フランクは「セザール・オーギュスト・ジャン・キヨーム・ユーベル・フランク」と言う長い名前で、特にフランスで活躍していました。

この曲は先生が選曲してくださり、初めて一度聞いただけで、「卒業試験の曲に、これを弾きたい!」と気に入り運命を感じてしまい、即決してしましました(^・^)

今日は10月の門下の会の時に4年生の後輩も卒試でこの曲を演奏すると聞いていたので聴きにいきました♪

私も何年も前に同じベートーベンホールで同じ曲を弾いたことを懐かしく思ったり、あらためてこの曲はいい曲だなぁと感じた1日でした。 当時は散々練習して何回も人前で演奏したはずなのに、今はきっと指も忘れて弾けないけれど、久しぶりに練習してみようと思いました。

フランクは教会のオルガニストでもあった為、オルガン曲や教会音楽を沢山作曲しています。

《プレリュード、コラールとフーガ》は、プレリュード(前奏曲)・コラール(讃美歌)・フーガ(対位法)の三つの部分からなり、曲名からもバッハの影響で形式的な構成とフランス特有の色彩感が見事に折り混ざっています。

日本人である私は宗教の意識は低いのですが、当時の作曲家や画家などもキリスト様・神への思いや宗教の意識は強く、宗教的な素材を用いた作品が沢山あります。 この曲も祈りを捧げるような崇高さや清らかなフレーズ、フーガでは同じテーマ(主題)が色々な声部から絶えず聞こえ重厚さも加わり、最後のクライマックスはプレリュードの音型とコラールのメロディー、フーガのテーマが同時に奏でられ、輝かしいコーダになっています。

この曲はhmoll(ロ短調)と言って、暗い響きの短調で始まっているのですが、最後では、Hdur(ロ長調)の長調になり、晴れやかに高らかに響き渡るような希望に満ちた旋律になっています。

大人っぽく奥の深い曲で玄人好みの曲なのかもしれませんが、大好きな曲でした♪

 

 

 

 

 


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